投資初心者にオススメ!「少額の投信積立」ではじめる長期投資
NISAがはじまり、もうすぐ1年が経ちます。今日は11月の最終営業日だったので、2014年は実質あと1ヶ月。NISAにあわせて投資をはじめたという人も、データ的には多くないものの、確実にいると思います。
ぼくは、投資初心者の方は、少額の投資信託の積立てからスタートするのがいちばん良いと考えています。
投資信託であれば少額でも幅広く「分散投資」ができますし、毎月の給料から一定額を「自動的に積立て」する仕組みをつくれば、知らず知らずのうちに残高が積み上がり、資産運用という行為に慣れることができると思うからです。
株式の個別銘柄への投資も良いかもしれませんが、はじめて投資する場合、1つの銘柄だけに絞ってしまったり、複数銘柄へ投資したとしてもきちんと業種や資産クラスなどが分散できていなかったりということがあります。
そうするとリスクの高い投資になってしまい、わるい方向に転んでしまった場合に「投資はコワイ」「やっぱり株はギャンブル」というイメージを持ち、投資から遠ざかってしまう可能性があります。
というわけで初心者の方は「少額投資からはじめる」「ファンドの積立てからはじめる」という2つのポイントをおさえることが望ましいと考えています。
少額の積立てでは資産形成はできない
ただし、少額の投信積立は、あくまで「最初だけ」おこなうことをオススメします。スタートしたばかりのときは少額で良いですが、だんだんと金額を増やしていくことは大事です。
なぜなら、少額投資だけでは、まともな資産形成はできないからです。
たとえば、毎月1,000円の積立てをおこなうとします。1年積み立てたら12回なので、合計12,000円です。5年で60,000円。10年で120,000円です。
10年積み立てても、たったの12万円。これでは資産運用にはなりません。あたり前のことかもしれませんが、少額投資をおこなうのはあくまでスタート当初だけにして、自分が取れるリスクの範囲で金額を増やしていく必要があるのです。
※ いまはSBI証券などのネット証券では、ワンコイン(500円)からはじめられる投信積立てサービスを提供していますので、1,000円というのは現実的な金額です。
資産の10%を運用にまわす
投信の少額積立をおこなう場合、はじめはいくらでも良いと思います。500円でも1,000円でも、まず投資に慣れることからはじめましょう。
次のステップとして、金融資産の10%程度を、1年ほどかけて投資していく、というのがひとつの手段としてあります。
毎月の給料からの積立てで資産運用に慣れたら、その積立ては継続しながら、さらに預貯金の10%程度を投資するというわけです。10%の投資ならば、仮に資産が50%下落したとしても、全体の5%の損失ですみます。
1年で50%下落するというのは、ひとつの投資対象に絞ったとしてもあまり起きないことですし、いろいろな資産に幅広く分散した場合には、可能性としては非常に低いことです。
ただ、10%をいっぺんに投資すると、たまたま相場の天井で買ってしまったときなどに、その後の回復が遅れることになります。そこで、資産の10%を1年もしくは半年などの期間に少しずつ、わけて投資していくことをオススメします。
少額で毎月の積立てをすることからスタートして、慣れてきたら資産の10%程度を小分けにして投資していく、という方法が投資初心者の方には良いと考えています。
少額積立投資にオススメのファンド
少額積立投資をおこなうときは、以下のポイントをおさえたファンドがオススメです。
- 国際分散投資ができる
- 低コストである
- トラッキングエラーが小さい
幅広く分散投資されているかということはとても重要です。国や地域、通貨などを分散することでリスクを抑えることができますので、できるならひとつの国や地域(日本国内)だけでなく、国際分散投資ができるファンドが良いです。
低コストであることも重要です。特に運用管理費用(信託報酬)が低いものを選ぶことが肝要です。たった0.1%のコストの違いでも、長期の運用では大きな結果の差がうまれます。
トラッキングエラーとは、指標とのズレのことです。たとえばTOPIXを対象指標とするインデックスファンドの場合、なるべくTOPIXの値動きとのズレのない運用をしているファンドを選ぶようにしましょう。
ほったらかしでOKのバランス型投信
上記のポイントをふまえたうえで、自分のリスク許容度、積立てできる金額と相談しながら、ファンド選びをすることをオススメします。
3つのポイントをおさえており、かつ少額の積立投資ができるものとしては、たとえばセゾン投信の「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」があります。
参考 : セゾン投信の評価と評判 ほったらかし国際分散投資の魅力
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、30ヶ国以上の株式と10ヶ国以上の債券への国際分散投資ができる「バランス型投信」です。
バランス型投信には「自分で資産配分を決められない」というデメリットがありますが、一方で「ひとつのファンドで幅広く分散投資できる」「リバランスを運用会社がおこなってくれる」という大きなメリットがあります。
なんといっても、ほったらかしでOKというのは、積立てと言えど投資をなにかとストップしてしまいがちな投資初心者の方には、大きくプラスに働くと思われます。
セゾン投信はいわゆる「直販投信会社」ですが、SBI証券やマネックス証券などの取扱いファンドにも、上記のポイントをおさえたバランス型投信はあります。
積立投資は、長く続けることが何より大事です。自分が不安にならない金額で、カンタンにできる環境を用意して、金額は少額でも長く積み立て続けられるようにしていきましょう。
※ リバランスとは、あらかじめ決められた資産配分から大きくズレないように、定期的に株式や債券などの資産の割合を調整することです。バランス型投信は運用会社がリバランスまでおこなってくれるので、手間いらずです。
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