約定のしくみ(ザラバ方式)
株価が約定するしくみには、2つの方式があります。
ひとつは、「板寄せ方式」といって、寄りと引けで用いられる方式です。もうひとつは、「ザラバ方式」といって、これはザラ場で使われます。
「板寄せ」のほうは、あとあとご説明するとして、「ザラバ」のほうは、特にデイトレーダーの方はしっかり覚えておく必要があります。
そんなわけで、ここではまず、「ザラバ方式」の説明をしますね。
ザラバ方式
ザラ場では、どんどん新しい注文が出され、どんどん約定されていきます。
ザラバ方式でのおもなルールは、「価格優先の原則」と「時間優先の原則」です。
この2つをカンタンに説明すると、
・ 買い注文なら、安いものより高いものの方が優先される。売り注文なら、高い
・ ものより安いものの方が優先される。
・ 同じ値段の注文があった場合は、早く出された注文が優先される。
ということです。
それでは、それらをふまえて、実際にどうなるのかを見ていきましょう。
ザラバ方式の約定の仕組み
(1) 下のような状態の板に、成行で買い注文(2000株)を出したとします。
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←成行買い 2000株 | |||||||||||||||||||||
板には、すでに発注されている注文が並んでいます。 |
すると、いちばん安い売り注文の、101円で約定します。さっき説明した、価格優先の原則ですね。
そして、売り4000株に対して、買い2000株はすっぽりおさまるので、注文はすべて約定します。
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4000株-2000株=2000株の売り注文が残ります |
(2) 次は、売り注文の場合です。こんどは指値(99円)で注文をします。
99円に8000株の売り注文→ |
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現値(100円)よりも低いところに売り注文をだしたので、価格優先の原則より、いちばん高い買い注文の100円から売買が成立していきます。
まず、売り注文8000株のうち、100円で6000株が約定します。
そして次に、売り注文の残り、2000株(8000株-6000株)が、99円の4000株のうちの2000株と約定します。
(このとき、4000株のうち、どの2000株が約定するかは、時間優先の原則より、早く注文された方になります)
100円で6000株約定 99円で2000株約定 合計8000株 |
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99円のところには、4000株-2000株=2000株が残るしくみです。
ザラバでの値のつき方はこんな感じになってるんですね。
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